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「ズルさ」のすすめ - 本から学んだ自分で考えるということ -

まにまに。

著者は、元外交官で文筆家の佐藤優氏。私は、著者が書いた記事を読むのが好きです。刺激を受けることが多いように感じています。今回は、タイトルに惹かれて本を読んでみました。確かに本のタイトルはとても意味深い感じですが、内容は社会人生活や普段の生活にとって役に立つことが多いと思いました。特に、面白いと感じた点について、感想をまとめてみました。

本から学んだ自分で考えるということ

世の不条理を黙って受け入れる

本書に、どんなに信心が篤く非の打ちどころのない人物でも災難にあうことがあるという、旧約聖書の話が紹介されています。このような内容を突きつけられると少しショックですが、似たようなのことは普段の生活にもあります。出世や会社の上司との関係など、最善を尽くしても思い通りにはならないこと・環境や他人の意見に左右されることは意外にも身近に存在しています。

実際に「世の不条理を黙って受け入れる」とは、難しい・ときには苦しいことだと思います。しかし、人生にはそのような一面があると、「落ち着いて考える・そして備える」ことで、過度な競争に巻き込まれることを避けたり、自分らしさを追求するヒントになるかもしれないと思いました。

問題に向きあう際に大切なのは、問題自体を大きく3つに分けること

難しい問題に直面すると、多くの人は取り組むことを先延ばしにしてしまいがちです。しかし、先延ばしにしても良いことは余りありません。著者は、問題を紙に書き出して考えるのが良いと言っています。特に、大きな問題は「最悪のシナリオ」に注目するのが良いと説明しています。そして、問題を3つに分けることを薦めています。「1.解決可能か?2.解決不可能か?3.解決できなくても緩和することは可能か?」。

私達が直面する問題の多くは、白黒つけ難い問題が多いと思います。実際、理想は高くても、出来ることを可能な範囲で対応していくしかありません。そんなとき「緩和」を含めて考えると、選択肢が広がり問題の本質に近づけるかもしれません。

成功している人には直観力がある

著者は、直観力を大切にしているそうです。直観力とは「たくさんの経験値と論理的な思考を経たうえで、その蓄積によって途中の論理的な検証を飛び越え、一気に結論を導くことができる力」と説明しています。対象への関心と観察が必要です。日常生活でも、小さな変化が大きな問題の発端であったり、変化を気にかけることでコミュニケーションが円滑になったりします。

人間は社会で生きる動物です。野生の鋭い感性はなくても、身の回りの人々の変化には気を配ることができます。大事なことにきちんと向き合い、わずかな変化を見逃さないように注意を払えば、直観力が磨かれる。このようなちょっとしたことが、普段の生活にも役に立つかもしれません。

参考にした本


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