積ん読のまにまに。
「脳はカラダの一部である」そんな当たり前のことに改めて気づかされる本でした。「脳が冴える」と聞くと、エナジードリンクやトリビア的なノウ・ハウを想像しがちですが、本書では、規則正しい社会生活を過ごすことで「脳が冴える習慣」を作っていけると説明しています。紹介されている15の習慣には、既に知っているものもありました。しかし、それが「なぜ脳に良いか」という観点でまとめられているので、理解が深まり効果的に使えるようになると思います。
ちょっと難しい印象のある「脳」について書かれた本ですが、日常の習慣という点でまとめられていて、易しい言葉で説明してあるのでとても読みやすいです。特に、勉強に励む学生さんや、忙しい毎日で不規則な生活になりがちな社会人にオススメの本だと思います。
脳が冴える15の習慣 - 築山 節 著
面白かったところや感想
特に面白かった2つの習慣について、引用を交えながら紹介します。
- 習慣2 集中力を高める - 生活のどこかに「試験を受けている状態」を持とう
"脳の基本回転数は、上げようと思えばいつでも上げられるものではありません。 まず第一に、脳が十分にウォーミングアップされている必要があります。"
脳もカラダの一部なので、仕事や勉強で力を発揮するにはウォーミングアップが必要です。早寝・早起きの習慣を作ることで、仕事や勉強を始めるまでに脳のコンディションを整えるとができます。早朝から会社に出社する人がいますが、脳の活性化という点からみても良い習慣かもしれません。 - 習慣4 脳の持久力を高める - 家事こそ「脳トレ」。雑用を積極的にこなそう
"前頭葉の体力が落ちてくると、やればできるのにやらない人、自分を律して主体的に行動するよりも、人から命令されなければ動かない、感情系の要求に従ってダラダラ過ごす時間の長い人になってしまします。"
"脳の基礎体力は、日常的な雑用を面倒くさがらずに片付けることで鍛えられますが、現代ではその日常的な訓練の機会が減っている。"
仕事は頑張るけど家事はあまり好きではないという人がいます。特に、男性に多いように思います。実は、家事は脳を鍛える良い方法と紹介されています。やる気や行動力に影響を与えます。仕事のように「誰かに与えられたタスク」ではない「家事」を行うには、自らを律する必要があります。そのような日々の小さな訓練が、大きな困難にも負けない耐性をつくりあげるそうです。人間は変化を嫌いますし、楽な方に流されやすいです。「すぐやる!」が出来ない人や、継続・習慣化がなかなかできないという人には良いトレーニングになるかもしれません。
まとめ
「脳が冴える15の習慣」を自分の生活に取り入れたら、どんな生活になるか考えてみました。とてもシンプルです。良いと思う習慣を生活に取り入れて継続的に実行してみましょう!
- 早寝・早起きで規則正しい生活を過ごそう
規則正しい生活は脳とカラダの調子を良くする。時間管理を上手に行うと脳のパフォーマンスが向上する。
- 身の回りの整理整頓に務める
整理整頓は脳や心の状態をうつしだす。家事や雑用を溜め込まず机のまわりや書類などを整理する。
- 色んな人との交流を通じて社会性を高めよう
社会の中で人間は鍛えられ、脳の成長が促される。情報は受け身だけでなく発信を行うことも大切。