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やる気を出したいときは、やっぱりスポーツ選手の言葉が心に響きます。

積ん読のまにまに。

書籍コーナーにたくさんの本が並んでいます。丁度、目の高さに置いてあった本が、今回紹介する本 -- 「一瞬の判断力」です。スポーツ選手が書いた本は、あまり読んだことのないジャンルです。パラパラとめくってみました。著者は、赤星選手 -- 私はあまり野球には詳しくありませんが、名前は聞いたことがありました。「観察眼の磨き方」や「異なるアドバイスをどう取捨選択するか」という項目が気になって、読んでみることにしました。

スポーツ選手の言葉は人の心を揺さぶります。それはまさに直球勝負といった感じです。著者の研究熱心な姿が目に浮かぶような本でした。

一瞬の判断力 - ピンチをチャンスに変える53の法則 - 赤星 憲広 著

この本について

本の紹介です。著者は、盗塁を得意とする野球選手、元阪神タイガースの赤星さんです。盗塁=走ることですが、成否のほとんどは「準備」で決まると言ってよい、と本書で述べています。準備の大切さ -- 本書の全体を支える重要なテーマです。全編を通じて野球の話なのですが、まるで自己啓発書を読んでいるような学びがあります。野球に詳しい人も、詳しくない人も楽しめる本だと思います。

本の構成

  • 第1章「まず、自分を変える」

    著者は本来慎重派だったこと、プロの世界で自ら性格を変えていったという話を紹介しています。章の後半で述べられた、アドバイスの取捨選択・断り方・誰に教わるかという点が特に参考になりました。学ぶ姿勢について考えさせられます。

  • 第2章『「準備」がチャンスを引き寄せる』

    この本で最も重要視されている準備の大切さについて述べた章です。限界を知るための準備・課題設定力・目的意識を持つなど、著者の考える準備に必要なの1つ1つについて考え方が書いてあります。

  • 第3章『「観察」で臨戦態勢を整える』

    課題解決や成長という点について観察眼の磨き方・視点の広げ方などを紹介しています。章の最後では他のスポーツからの学びについても言及しています。著者の勉強熱心さが伝わってくる点でもあります。

  • 第4章「チャンスがきたら迷わず動く」

    一番好きな章です。失敗の考え方・挑戦と無謀の違いについて述べた部分がとても参考になります。

  • 第5章「リーダーシップを身につける」・第6章「改革(イノベーション)に駆け引きなし」

    リーダーシップや人間関係の構築に対する考え方について著者の意見が述べてあります。スポーツマンらしい正々堂々とした向き合い方が印象的です。

感想

本の内容は、野球の話で書いてありますが、ビジネスや人生にも通じる心構えや成長のヒントを教えてくれると思います。一番面白いと感じた内容はリスク管理について述べてある部分です。「リスクをとらなければ、チャンスはやってこない」と良く言われます。しかし、リスクをとることが少ない普段の生活では、成功と失敗の違いについてわかりにくいと感じていました。「リスクをとる!」という意気込み自体は、両者とも同じように見えますが、考え方は全く違うもののような気がしています。スポーツの世界では、この見極めは勝敗に直結しています。見誤ると負けます。「挑戦と無謀の違い」などの話題は、違いを明確に感じるためのヒントを与えてくれました。

スポーツ選手が書いた本。勝負の世界で活躍した経験を背景に鍛えぬかれた意見は、真っ直ぐで強くてやる気がでます。


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