積ん読のまにまに。
人生は、山登りや旅によく例えられます。日々、大小さまざまな問題に直面すると、どこに向かって進んでいるのかわからなくなることも多いものです。このようなとき、山登りの鉄則を人生に活かすと、どのような行動をとるべきかを簡単に整理できます。日本で最初の林学博士となった本田清六氏の「人生計画について述べられた本」を参考に、その鉄則を学んでみましょう。
人生を山登りで考える
著者の本田清六氏は、日本の林学博士・造園家で、日本の「公園の父」といわれます。投資家として巨万の富を築いた本田氏ですが、若い頃に人生計画を立て、以降、勤倹貯蓄を処世訓として生きました。本書には、貯蓄や仕事・学業などの本田氏が人生の中で得た多くの教訓が詰まっていて、時代を超えて学べるものがあります。
自分の体力と立場、実力と境遇に応じた最適コースを選定すること
計画も準備も無しに、高い山の頂上を目指して登る人はいません。目標とする山について調査し、道具を揃えたり知識を習得しなくてはなりません。また、毎日コツコツとカラダを鍛える必要があるかもしれません。人生も同じで目標を決めたら、きちんと計画を立てて準備をする必要があります。普段の生活は目標や成果が目に見えにくいものですが、人生を山登りのようなものと考えれば、計画や日頃の準備・努力がいかに大切かを実感することが出来ると思います。
一度決定したコースは途中で変更しないこと
山登りの熟練者は、一度決定したコースを途中で安易に変更しないそうです。そのようなことをすれば、日は暮れ・疲れ・倒れてしまう危険があることを知っているからです。人生は長いように感じますが、ある程度の成功をおさめたいと考えれば、長すぎるというものではないと思います。長期的な目標・計画をしっかり持って前進しましょう。
なるべく軽装をし、不用品を持参せぬこと
山登りの際、荷物が多すぎると登るのは大変です。必要なもの・不要なものを見極めてリュックにつめなくてはいけません。人生でも、価値観の相違やしがらみというものに振り回されてばかりでは困ります。日頃から教養・豊かな知識を身につける努力を行いたいものです。頭の中や気持ちはスッキリ軽い方が行動しやすくなるかもしれませんね。
急がず、止まず、怠らぬこと
山登りでは、歩くペースが早すぎても遅すぎても疲れやすくなるそうです。人生においても、自分のペースで着実に前に進むのが良いと思います。特に、最近ではSNS疲れという言葉に代表されるように、どうしても周囲と比べて考えがちです。ペースを乱されることなく、自分の目標に向かって一歩ずつ進みましょう。
そのほかにも
- 途中を楽しみながら登ること
- 食物は腹八分目にとること
- 無駄道、寄り道をしないこと
- 時と場合によっては、急がば回れの必要もある
- 近道、裏道をしないこと