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これから株はどうなるんだろう?長期投資について考える。「2020年に大差がつく長期投資」を読みました。

積ん読のまにまに。

投資には、色んなスタイルがあります。今回は、長期投資について学んでみたいと思います。今回の積ん読は、「2020年に大差がつく長期投資」。著者は、さわかみ投信取締役会長の澤上篤人氏。日経マネーでコラムを書いていらして、独特の語り口調が印象深い方です。

なぜ投資なのか

冒頭で、著者は以下のように述べています。

引用

 どう考えても、日本の財政はギリギリの綱渡りをしている。なのに、不気味なほど安定している。それをいいことにして、政治家も国民もユデガエル状態に甘んじている。
 どこかで、綱渡りのロープはプツンときれるのだろう。その結果もたらされる経済や社会の大混乱は、ユデガエルたちが熱湯から飛び出ようと右往左往するが如く、ちょっと想像もつかない。

子供の頃、カエルの話を聞いたことがあります。急に熱いお湯にいれると、大きな変化に驚いて反射的に逃げ出してしまう。しかし、最初は快適な温度の中で過ごさせつつ、徐々に温度を上げると変化に気づきにくく、とうとう茹で上がってしまうそうです。私達はどうでしょうか?世の中の変化を感じつつも、人生に対する戦略を見つめなおす・考えなおすことがなかなか出来ないものです。

最近は、「貯蓄から投資へ」と言われます。貯金ばかりに頼る時代は終ったとも言われます。色々な意見を参考に、投資についても考えていきたいと思っています。

長期投資と企業の応援

長期投資は、5年から10年のスパンで投資を考えるというものです。株式投資の基本は、「安く買って高く売る」、ということ。しかし、株価が下がり続けていく中で、積極的に買い進めることは難しく感じることが多いと思います。なぜなら、人間は損失を嫌う動物だからです。では、どう対処するか?著者によると、1つの策は「好きな企業を応援することだ」と、説明しています。応援には、色々な意味が込められています。生活に必要な企業や、今後成長すると感じられる企業の株を買うということ等です。

いま中国などの成長目覚ましい国は勢いがありますが、日本は成熟した経済と言われ活性化のためには別の方法が必要なようです。その1つが、長期投資であり、社会に役に立つ頑張っている企業への応援だと説明しています。配当・株主優待・PERなど色んな基準はありますが、紹介されている方法は、これらの株式投資法とは随分趣が異なるかもしれません。しかし、株主に愛される企業は、成長してその結果株価もあがるものなのかもしれません。

時間分散

投資のリスクを抑えるには、「性格の違う資産に分散すべき」という話は良く聞きます。一方、本書では、「長期投資家は時間分散を徹底する」とあります。景気のうねりに連動して、株式・現金・債権へと投資対象を切り替えていくこと、それぞれの妙味が生きるタイミングを見極めて切り替えていく、そのような視点が大切です。リスクを抑えるために、私たちは様々なテーマに投資しがちですが、景気の時間方向を意識すれば、「自分が何に投資しているか?」が明確になり、より良い投資に繋がるかもしれません。

投資を始めるのは難しいか?

最近、周囲でも、投資を始めよう・投資を勉強するという人が増えています。私も、始めたころはドキドキしていました。しかし、本を読むだけで、始めるのを先延ばし・先延ばしにする人も多いです。共通しているのは、「勉強が終ってから…」。投資は、「難しいこと、難しいこと」、と自分でハードルを上げているように感じる人がたまにいます。頭が良くて真面目な人に限って、そのような傾向があるかもしれません。

色々な考え方があるので、自分でしっかり納得して始めることは、とても大事だと思います。しかし、実際に経験することで、「ああ、こういうことだったのか!」と理解できることもあります。世の中の色んな問題にも興味を持つことが多くなりました。色々な本を読んで、投資を通じて私たちの生活について考えてみるのも面白いですね。

今回読んだ本